2010年4月 8日

まずは、自分にできることをする。それが何かにつながっていく。「カデナ」

カデナ

池澤夏樹「カデナ」読了。

重いテーマであるのに、とても読みやすかった。

ベトナム戦争時の沖縄、日本でなくて日本である沖縄が舞台の作品。沖縄をこんなにも私は知らなかった、と思った。知ろうという気さえなかった、と今は分かる。沖縄という場所が私は好きだし、知りたいと思っている方だと思っていたけれど、沖縄の美しい顔に見とれて、その性格や性質や育ってきた環境を見落としていた気分。

戦争という大きな、なかなか手に負えない獣に、知恵と技で立ち向かう「普通の人々」。まさか自分がそんな大それたことができると思ってもいなかったのに、いつの間にか小さな知恵が集まって、大きな仕事を成し遂げていく。誰にも知られてはならない、報酬もない、個人の思想と理想に基づいたミッション。それは偽善なんかじゃできないこと。

本当に心から実現したいことがあるなら、地味でもできることからやるしかない。それは自分の考えで、自分の責任で、できることをやること。普段お店をやっていてよく思うのは「本当に実現したいことを実現するには、時としてやりたくないこともやらなきゃいけない」ってこと。平和のためなら時として危険を冒さねばならない、人を裏切らなければならない、嘘をつかなくてはならないように。

自分にできること、なんて、ほんの小さなこと。

だけど、それが時として大きな力につながることがある。

まずは、自分にできることをやる。自分の考えで、自分の責任で。それしかないんだな。