2008年1月17日

ミヤザキアサミ・2007 全読書ランキング

[ ミヤザキの日々暮らし。, 見た・聴いた・読んだ ]

今年はあまり本を読まなかったな〜、と思いつつ、見直してみると52冊の本を読んでいた2007年。
12月は1冊ぐらいしか読んでいないので、読まなかった印象になっていたけれど、実は前半に結構読んでいたのだった。

先日山口に帰省した際、連れ合いokayanのいとこ、ゆまちゃん(若干23歳)が、私の読書レビュー(小星文庫)を参考に本を読んだりしている、と言っていたので、調子に乗って全読書リストを見直して、ランキングをつくってみました。

一番重視するのは「心に残るかどうか」。
読みやすくてどんどん読めて、それなりに面白くても明日には忘れてしまいそうなものは評価が低くなっています。
逆に馬鹿馬鹿しくても、なにか共感できたり、目新しかったり、人に読ませたい!と思える本は評価が高くなっています。

ざっと見ると、どうも2007年は「何かを信じて生きる」「偶然や宿命を受け入れて生きる」ということの、素晴らしさや難しさについて描かれている本が上位に来ていますね。

1 ジョン・アーヴィング オウエンのために祈りを
オウエンのために祈りを〈上〉 (ジョン・アーヴィング・コレクション)
運命とは? 宿命とは? 自分が生まれてきた意味を、生きることを、真摯に考えさせられる。
哀しいようで、滑稽なようで、しかしやっぱり鳥肌が立つほど感動的な、オウエンの人生を見せつけられる。
ジョン・アーヴィングは天才だ〜!

2 宇土巻子 心ふるわせ種まきて
心ふるわせ種まきて―田園の食物誌
したいけれど、こういう生き方はなかなかできない。きれい事や理想だけでは運営できない農場の実際的な生活。
「私の場所は、厳格なまなざしを私に向ける。私の怠惰を戒め、私の勤勉を過不足なく評価する」
どんな仕事も同じことなのだな、と思う。

3 池澤夏樹 きみのためのバラ
きみのためのバラ
今、もっとも好きな作家、池澤夏樹さんの短編集。
世界のあらゆるところで起こる、小さな出会いと小さなことがら。
どんな何気ないことも、見方次第で、心震わせるシーンになる。

4 目取真俊 魂込め
魂込め(まぶいぐみ)
建前でもなく、外面でもない、沖縄の心。おとぎ話ではない、不思議な話が生きている。
沖縄はこういう場所なのだろうと思う。

5 庄司康治 氷の回廊 ヒマラヤの星降る村の物語
氷の回廊―ヒマラヤの星降る村の物語
素朴でありながら壮大な、自然に、そして人に感動する。いずれ行ってみたい場所のひとつになった。
本を貸してくれたyama_takaさんは、今、この地ラダックに滞在中

6 池澤夏樹 風がページを… 池澤夏樹の読書日記
風がページを・・・・ 池澤夏樹の読書日記
ずいぶん昔の書評集を、買ったまま読み忘れていたもの。あのころ注目されていたもの、こと、作家。
今も読みたいと思わせる本が満載。2007年はこの書評集で知った本をずいぶん読んだ。
2位の「心ふるわせ種まきて」も4位の「魂込め」もこの本で知った。

7 沖守弘 マザー・テレサ あふれる愛
マザー・テレサ―あふれる愛 (講談社文庫)
最近、「救い」「救う」ということについて、よく考えさせられる。
肩肘張らず、読みやすい。マザー・テレサの美化されていない美しい生き方を知ることができる本。
マザーテレサが、おちゃめなひとで、とてもうれしい。

8 田辺聖子 言い寄る
言い寄る
なぜこの本が絶版だったのか?! 続編である「私的生活」と「苺をつぶしながら」は
とうの昔に読んでいて、田辺さんの作品の中でも特に好きなものだったけれど、
この「言い寄る」を読むと、この作品がとにかくすべての原点なのだとよく分かる。
女心の面白さ、素直さ、複雑さ。書き尽くされている素晴らしい作品。

9 森友治 ダカフェ日記
ダカフェ日記
単純に、良い家族だ!
まったく子供など欲しくないと思っていた私も、こういう画を見せられると、
子供を育てるっていうのも良いものだな、と思わずにいられない。
いや、当分つくる予定はありませんが。

10 いしいしんじ ぶらんこ乗り
ぶらんこ乗り (新潮文庫)
いしいしんじさんの世界観は、じわりじわりと、私の中に浸食してくる。
あどけなく、恐ろしいことまで表現してしまうので、目をそらせない。
そして救いがある。それが一番いしいしんじさんを好きな理由。

11 河合隼雄 対話する人間
こういう大人が日本の財産ですよ。ご冥福をお祈りします。

12 伊坂幸太郎 グラスホッパー
どんどん読んでしまう面白さ。正義は自力だけでは勝てないのね。

13 B・シュリンク 朗読者
切ない。淡々とすすむストーリーが、よけい切なくさせる。

14 糸井重里 ほぼ日刊イトイ新聞の本
勝手に糸井重里さんをライバル視しようと思った一冊。

15 角田光代 トリップ
タイトルがこうじゃなかったら、もっと良かった気がする。

16 角田光代 薄闇シルエット
人ごとには思えない、自営業者の独身女性。違うけど、同じところも多い。

17 枡野浩一 ショートソング
ストーリーはともかく、短歌の面白さを知らしめてくれる。素晴らしい。

18 林真理子 anego
女のずるさと可愛さを書かせたら、林真理子さん以上の人はいないように思う。

19 池澤夏樹・他 百年の愚行
人間の愚かさを見せつけられます。

20 伊坂幸太郎 重力ピエロ
やるせなさを消化するには、どうしたらいいんだろう。

21 三崎亜記 となり町戦争
ありそうだ。だから面白い。だから怖い。

22 西加奈子 通天閣
前の3作の方が良かった…と思ってしまうので、思いがけず順位が下になってしまった。

23 三浦しをん 秘密の花園
いろいろ書ける作家さんなんだな、と、この本で知った。

24 小川洋子 貴婦人Aの蘇生
小川さんらしい世界にどっぷり浸れるけど…ごはん食べながら読むにはきつかった。

25 いしいしんじ 東京夜話
星新一みたいだと思ったのは、私だけなのかな?

26 J・アップダイク ブラジル
読んだときは「なんやそれ!」とつっこみたくなったけど、意外と心に残る。

27 川上弘美 真鶴
真鶴に行ってみたくなる。しかし、得も言われぬ、もやもや感が残る。

28 枡野浩一 結婚失格
やっぱり、短歌があるだけで、重そうな内容もユーモアの空気に包まれるからすごいなあ。

29 能町みね子 オカマだけどOLやってます。
えらい!

30 芦原すなお 雨鶏
芦原さんのこういう世界観が大好きだ。

31 フレッド・ウルマン 友情
最後の一行に向かって、静かに読みすすまされていたのだな。

32 よしもとばなな みずうみ
傷も弱さも歴史も、全部ひっくるめて愛さないと、本当の愛じゃない。

33 中原みすず 初恋
おとぎ話みたいで、ロマンティックで、でもそこまで甘くないお話。

34 佐藤可士和 佐藤可士和の超整理術
思考の整理術、私も無意識のうちにやってたんだな。

35 山崎ナオコーラ 人のセックスを笑うな
映画化されるほど面白いかな…。配役は気になりますが。

36 伊藤礼 こぐこぐ自転車
こういうじーさんみたいな、ばーさんになってみたい。

37 森枝卓士 旅、ときどき厨房
旅と食と来たら、読むしかなかった!

38 群ようこ かもめ食堂
甘い!甘すぎる…。心意気は同じだけど、そんなに簡単にうまくいくなら苦労はないよ…。

39 山田詠美 無銭優雅
ラストにがっかりしてしまった。主人公の彼が私の好みじゃないからか。

40 長嶋有 タンノイのエジンバラ
地味に面白い。ちょっと説明しにくい。

41 大槻ケンヂ グミ・チョコレート・パイン チョコレート編
のどかだったグミ編に比べ、ぐっと深刻になってくる。

42 大槻ケンヂ グミ・チョコレート・パイン パイン編
シリーズものって、どうして最初が一番面白いものなんでしょう。

43 島本理生 リトル・バイ・リトル
内容をほとんど思い出せない。

44 石田衣良 スロー・グッドバイ
軽いな〜。

45 江国香織 ぬるい眠り
「きらきらひかる」の続編を期待すると、ちょっとがっかり。

46 姫野カオルコ ちがうもん
子供の目線は、こんなに痛いものでしょうか?

47 諏訪哲史 アサッテの人
面白いところもあるんだけど…。

48 瀬尾まいこ 天国はまだ遠く
優等生な小説で、ちょっと共感しにくかった。

49 角田光代 東京ゲスト・ハウス
こういう人たち、知ってるからな〜。ラストでがっかり。

50 中村航 ぐるぐるまわるすべり台
ちょっと主人公が青すぎるというか…。

51 ヴァシィ章絵 ワーホリ任侠伝
面白いけど漫画チック。

52 青山七恵 ひとり日和
こういうダルダルな感じが、いま流行りなのかな?私には全く共感できない。